薬剤部

体制と特色

 私たち薬剤部スタッフは薬剤師9名助手1名で業務を行っています。
 私たちは病院の中で使われる薬(内服薬・外用薬・注射薬)や患者さんが入院時に持参された薬、また外来患者さんが調剤薬局へお持ちになる院外処方せんなどに関与し、医師、看護師や他の医療スタッフと協働して患者さんが安心して薬物治療を続けられるように、責任を持って業務を行っています。また、薬学生の病院実習受入れも行っており、将来の薬剤師の育成に貢献しています。

薬剤部の特徴

 私たち病院薬剤師は、病院の中で使われる「薬」をとおして患者さんの治療に関わっています。
 当院では医薬分業の推進のために、院外処方せんを推進しています。薬剤部では患者さんが「かかりつけ薬局」を見つける応援や、調剤薬局からの問い合わせに対応しています。また、入院患者さんに対しては安心して薬物治療を続けられるように薬剤管理指導業務(服薬指導)を行っています。担当薬剤師が患者さんのベッドサイドへ直接伺い、薬の作用、注意点についての説明や副作用の早期発見のためのモニタリングを行うとともに薬に対する不安などを取り除けるよう話をしています。さらに2018年11月より一般病棟へ薬剤師の配置をすすめ、2019年3月より病棟薬剤師業務を開始しました。病棟薬剤師業務ではカンファレンスや、回診の同行によって患者状況を把握し、処方提案をスムーズに行なっています。

調剤業務

 薬剤部では、オーダーリングシステムに接続した部門システムを活用し、安全な調剤を実施しています

①内服薬・外用薬

 医師の処方せんに基づいて、患者さんが薬を適切に使用できるように、薬の量、服用時間、飲み合わせの悪い薬の確認や、必要に応じて錠剤・カプセル剤の「一包化」や「粉砕」をして、薬を作っています。

②注射薬

 内服薬と同様に処方せんを確認したうえで、取り揃え、患者さん一人分ずつをトレイに載せて、病棟に払いだしています。
 抗がん剤は、細胞毒性が強い医薬品が多く、重篤な副作用を惹起しやすい医薬品です。がん化学療法は、レジメンに基づいた治療が重要で、薬剤師によるレジメンチェックは必須となっています。調製は、安全キャビネット内で、閉鎖式器具を使用し、調製者等への暴露防止に努めています。
 腎不全患者への中心静脈栄養は、市販の高カロリー輸液製剤の利用は困難で、病態にあった処方を作成する必要があり、輸液メニュー作成時に十分なエネルギーの投与と共に、アミノ酸の投与量と組成に注意することで異化の抑制と副作用の軽減が期待できます。当薬剤部では、無菌製剤室において、病態に応じた高カロリー輸液の調製を実施しています。

後発医薬品使用に際しての安全性確保について

 当院の後発医薬品数量比率は、85.5%(令和元年9月現在)となっており、免疫抑制剤の一部を除き後発医薬品への切替えを実施しています。後発医薬品を安全に使用するにあたり、採用後発医薬品名称の後ろに先発医薬品名を追記する取り組みを行ない、医師の処方ミス防止、薬剤師の調剤ミスの防止につなげることができました。また、この表示はオーダリング画面だけではなく処方箋にも印字されるため、入院患者の内服薬が持参薬から院内処方に切り替えになった際に、看護師も確認しやすくなりました。

医薬品安全情報等の収集及び提供

 薬剤部ではオーダリングシステム(処方箋作成支援システム)等の採用薬マスター等のメンテナンスなどの管理業務を行います。医薬品の安全使用に係る添付文書の改訂や医薬品の供給など、医薬品・医療機器全般にわたる情報を院内のポータルサイトやメールで提供しています。

チーム医療

 私たち薬剤部ではチーム医療にも積極的に取り組んでいます。薬剤師が参加しているチーム医療には感染制御チーム(ICT)があり、他の職種の方々と協力し、患者さんに質の高い医療を提供できるように努めています。当院は、「感染防止対策加算1」を算定しており、毎週水曜日の院内ラウンド参加、届け出制抗菌薬の管理、他病院との相互チェック等に参加しています。
 また、嚥下カンファレンス、回診、糖尿病スタッフミーティング、リウマチスタッフミーティングに参加するなど薬物療法に積極的に関わり、医薬品の適正使用を推進しています。

薬剤管理指導業務

 当院は、糖尿病、リウマチ、腎臓疾患等の慢性疾患の患者が多く、処方医薬品数も他の疾患に比べ多い状況です。薬剤部では、薬物相互作用の回避、副作用早期発見、医薬品適正使用を目的とし、重心病棟を除く全ての病棟で薬剤管理指導業務を行い、「退院時薬剤情報管理指導」の100%実施を目標にしています。

患者向け教室

①リウマチ教室・膠原病教室

 当院ではリウマチ・膠原病患者さん・家族の方々に、病気について・検査・治療・ケア・リハビリテーション・日常生活での注意点などを学んでいただき、病気をサポートする目的でリウマチ教室・膠原病教室を年1回ずつ行なっています。平成25年度から薬剤師も参加し、医師・薬剤師・看護師・栄養士による講義のみならず、医療ソーシャルワーカーによる社会福祉制度・サービスについての説明や、退院後の訪問看護についての説明、リハビリスタッフ指導の下、実際にリウマチ体操を行なっています。
 関節リウマチの治療はメトトレキサートや生物学的製剤の登場により劇的に進化し、寛解を治療目標とし、生命予後は改善されています。一方で、強力な免疫抑制による重篤な副作用や高額な医療費が問題となっています。そのような問題に、医師だけで対応するのは困難であり、薬剤師は安全に治療を継続するため、副作用の初期症状の説明・日常生活での注意点について説明しています。
 リウマチ・膠原病は慢性疾患であり、長期にわたり薬の服用が必要であること・ステロイドの中断は急性憎悪につながるため、継続服用の必要性、災害に備えた日頃からの準備についてもお話ししています。

②CKD教育入院

 透析や移植を必要とする腎不全や、その予備軍であるCKD(慢性腎臓病)の患者数は世界的に増加しています。当院ではCKD患者に対する診療に力を入れており、平成23年12月よりCKD教育入院を開始しました。各種検査(レントゲン、頚部エコー、心電図、血圧脈波、血液検査、尿検査、腹部CT、腹部エコー、心エコー、ABPM)をはじめ、CKD、腎代替療法についての説明(医師、看護師)、薬剤指導、栄養指導で構成されており、基本的には1週間の入院です。
 薬剤指導は集団指導、個人指導の2回行ないます。集団指導で使用するテキストは、腎臓内科医師と相談し作成しており、当薬剤部の薬剤師全員が、説明できるようになっています。内容は主にCKDにおいて服用する可能性がある薬剤についての概要、市販薬の選び方などを患者様にわかりやすいように説明しています。個人指導では集団指導の内容を復習しながら、患者さんが現在服用している薬剤と腎臓との関係について説明をしています。

③糖尿病教室・糖尿病イベント

 当院では糖尿病専門医師と他の医療職が協力し、糖尿病の正しい知識を身につけ、治療や合併症予防をサポートする目的で、毎週水曜日と隔週金曜日に糖尿病教室を開催しています。薬剤師は、経口糖尿病薬・インスリン・低血糖・シックデイについての講義を担当しています。糖尿病治療は長期にわたるため、患者さん自身が病気についてよく理解し、セルフケアを行えるよう、継続服用の必要性・自己注射手技の説明を行なっています。
 また、年1回世界糖尿病デーに合わせて糖尿病イベントを行なっています。イベントでは、一方向の講義形式だけではなく、グループワークとして患者さんにお互いの対策や悩みなどを話し合っていただくことで、患者さん同士の交流の場にもなっています。

④そらまめ教室(小児腎臓病教室)

 当院小児科は小児腎臓病を専門的に診療しており、患児を対象にそらまめ教室(小児腎臓病教室)を看護師、薬剤師、栄養士が行なっています。薬剤師はステロイドや免疫抑制剤についてイラストを用いて説明しています。
 また初回外泊前の患者家族への薬剤指導、中学生以上の患者では入院中から自己管理を行ない薬への理解を深めています。

薬薬連携(仁戸名ファーマシーセミナー)

 当院の所在地は、千葉市中央区仁知名町で、町の中心に大網街道(千葉県道20号)が通っています。この大網街道沿いには、「国立病院機構千葉東病院」、斜め前に「JHCO千葉病院」、隣接部に「千葉県がんセンター」とそれぞれ特徴を持った病院があり、十軒弱の調剤薬局があります。
 JHCO千葉病院、国立病院機構千葉東病院及び千葉県がんセンターが協力した薬薬連携の勉強会「仁知名ファーマシーセミナー」を開催しています。

治験・臨床研究関連業務

 質の高い治験・臨床研究の実施は、国立病院機構の理念にも掲げられており、薬剤部もGCP等を遵守した治験・臨床研究を積極的に支援しています。薬剤部では、主に企業治験の治験薬の受領、保管・管理、調剤、調製を行なっています。なかでも治験薬管理については、平成26年11月より治験薬管理手順書を作成し、専用の温度ロガーを設置することで業務の効率化を図り、GCPを遵守した治験薬管理を行なっています。

薬学生の病院実習

 当院では、薬学生の病院実習を受け入れています。病院実習は1年に3~6人の薬学生を、1期2.5ヶ月で1年を3期に分けて行っています。薬学生自身は卒業後、薬剤師として即社会で通用するように、毎日実習に取り組んでいますので患者さんからの温かい声援をよろしくお願いします。

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